FAQ よくある質問

水は綺麗なので安心してますが、MLSS濃度が低い割に汚泥界面が高くなってます。しかし汚泥流出はしていません。問題無いですよね?
複数の問題点が見えてきます。まずは汚泥流出していないとの判断を、僅かな点検時間の動きだけで判断するのは間違いです。今、流れていないだけで、夜間に流れているかも知れません。安易な判断は事故を発生させます。汚泥の状態はMLSS濃度とSVからSVIが分かります。SVIが200以上であればバルキング(膨化)が進んでると考えるべきです。水が綺麗な現象は糸状菌が発生した時の特徴です。水が綺麗だからいいでは無く、異常事態により水が綺麗になっているだけで、正しい運転により良い水質を目指しましょう。
お客様より「浄化槽から臭気が出て何とかして欲しい」と連絡がありましたが、現場に行っても臭気は感じられ無く、お客様が神経質になられてるだけのように感じますが、どう対処すればいいのでしょうか?
お客様と話されましたか?自分が臭気を感じないから、臭気は無いという判断は間違いです。お客様が臭気を感じる場所、時間帯、天気を確認すべきです。ある浄化槽では、娘さんが朝からシャワーを長時間浴び、朝ごはんの支度や片付けを奥様がしていたので、大量の水が流入した事により攪拌されて臭気が出たようでした。そこに見送りで外に出たら臭いとなったようです。臭気とは何かを理解していれば、臭気を出さない運転も可能だという事です。薬を投げ入れ、しばらくすると安定するという言葉をお客様にかけて、これで解決してると勘違いしないようにして下さい。
浄化槽の放流水のPHが低く、曝気量が多いと判断したので空気量を下げるつもりですが、何か対策ありますか?
空気・・・酸素を多く入れたらPHが下がるのでしょうか?水道水を曝気したらPHが下がるかと言えば下がりません。浄化槽の場合の下がるというのはPH6以下になるという状態ですが、これは空気が下げてるのでは無くバクテリアが下げてるのです。特に単独浄化槽など、窒素が多く流入している場所に見られる現象です。決して空気が下げてるのでは無いという基本を理解して下さい。アルカリ消費を防ぐとPHは下がりませんが、窒素の規制が厳しい処理場であればブロワーを止める事により問題を引き起こす場合もあります。浄化槽の種類や規制値を理解して運転を決める必要があります。
曝気槽内のDOは3mg/l以上ある浄化槽なのに水が悪いです。どうしたら水が良くなるのでしょうか?
まず、ここのポイントは水が悪いという曖昧な表現です。いったい何が悪いのかを調べてみる事が必要です。そのデータから水質不良の原因を調べ、何が処理の邪魔をしているかを特定します。そしてDOとは何を調べているのでしょうか?意味を理解すれば答えが分かります。測定箇所の水中にある酸素の量を計測しているのですから、水中に余ってる酸素なのです。余ってる酸素があるから処理が出来てると決めつけてはいけません。酸素が余ってるから処理が完了では無く、バクテリアが処理を進めて水が綺麗になるのだから、余ってる酸素に振り回され無いようにして下さい。
農業集落排水処理施設で回分槽を管理していますが、SVが90%でMLSSが3000mg/lの状態で推移しています。SVIは300を示しており、酷いバルキングと判断しました。汚泥濃縮槽でも沈降性が悪く、頻繁に汚泥引抜を実施し、市町村に金銭的負担がかかっていますが正常な値に戻せません。また色々な薬を使いましたが、効果が出ませんでした。
回分槽の大半はバルキングを起こして正常な汚泥になっていません。顕微鏡で見ると線が縦横無尽に見えるはずです。それと金銭的な負担は市町村の予算を厳しくさせる原因になります。汚泥界面が下がらないバルキングした汚泥は10立米を濃縮槽に入れても汚泥引抜は、ほぼ全量になります。ですがSVI100の汚泥なら質問のMLSSであれば、汚泥界面は僅か30分で1/3以下には下がる理屈になります。即ち、汚泥引抜の予算が1/3まで減らせる訳です。これは大きい数値で、汚泥引抜を依頼して1日に50〜100万円の汚泥引抜料金を払ってたのが、SVIを正常値に出来ていれば1/3に減らせる汚泥を抜いてる訳です。毎月抜いている処理施設であれば1/3まで減らせるという事になります。年間予算が1/3に減らせるとも言えます。この汚泥を正常値にするのが当社のノウハウであり、得意とする分野です。薬に頼るのは解決にならず、運転を変更して汚泥の質を変えていくのです。


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